幸福とは

ヒルティの幸福論によると、”人の本性は働くようにできている”と書かれている。
よく、働かされるのはよくない、自ら働いている人のほうが幸せだという人がいる。しかし、実は強制的に働かされている人がいたとしても、その人の本性に労働が反対したものでは無いのだと考えるとすると、たいした差ではないのではという気がしてくる。
働いている人にはまだその本性を充足するものがあって、逆に何もしてはいけないと拘束された人、もしくは体が不自由で何もできなくなった人こそ、人の本性を満たすことができず大変な重石を肩に背負った気持ちになるのではないだろうか。また、自由な時間を持っていても、何もしないでいると心の中にぽっかりと穴があいた気分になるのはそのせいか?
人にとって幸福なのは、我が本性をひたすら継続できることなのだとすれば、自分の思うがままに働くことこそ幸福であると思う。