前後するけど

松下電工 顧問の田中弘司氏から、中国事業の経験をお聞きする機会を頂きました。
住建事業で、片っ端から中国の現地の家を訪問し、スケルトン型住宅提供に対する住民の不満を拾い上げ、個人住宅に対する設計から施工まで行う事業を成長させたお話は見事でした。
中国にて2年、住建事業で振るわなかったことについて質問、最初の2年は失敗だった、市場調査が甘かったことを認められていました。

甲南大学 杉田俊明教授の講義を聴きました。
18歳まで中国で生まれ育った同氏は、自分からみれば中国人そのものでした。
講義内容はおおまかな表現が多く、具体性が低いのが残念な点でした。
中国人の心理として、安定志向ではなく、向上志向であるといった点はなるほどなと思う一方、日系企業が中国で優秀な中国人材を確保するためには、社内における教育研修、報酬、日本人スタッフの質的な向上が必要という説明は、あまり目新しさは感じませんでした。
中国リスクへの対応のひとつに、現地とのネゴシエーションがあったが、そのような粘り強い交渉ができるような語学堪能な日本人スタッフはなかなかいないのではと質問:本人の資質は情報を持っている人、論理的に話す人である必要がある。一方、語学については本人が無理ならば通訳を使いこなすのが必要。そのためには、事前に自分が伝えたいことをあらかじめ事前打ち合わせする必要があり。また、重要な交渉の場合、自分、相手にそれぞれ通訳をおき、書記も別途一人必要。