親と子

友人Mikeの結婚式に行ってきました。

Mikeは小学校の4年間、バスケットと町内会が一緒だった縁で、今でも仲の良い友達です。
今は俳優業で頑張っている彼ですが、仕事・趣味で多方面に活動されているので、式場でも多彩な面々が来られているようでした。自分は20年振りの小学校の友達が数人いたので、そちらの面々と旧交を温めるのに一生懸命でしたが。。

さて、結婚式といえばスピーチがお決まりですが、新郎のお父様のスピーチは群を抜いて面白いものでした。スピーチ原稿をご用意されていたようですが、ご本人の思いのほうが強かったらしく、先に一通りご挨拶された後、改めて原稿を読もうとして(原稿あるんじゃん!というところで一回爆笑)目をむけ、「・・・」3秒ぐらい言葉を発せず「良く見えないや」と笑う絶妙の間でまた会場に笑いが湧き上りました。「新郎・新婦はまだ未熟者で。。」のくだりでは、新郎・新婦をみて、「本当におまえら未熟者だもんな〜」と笑う場面があり、穏やかな雰囲気に思わず自分もにんまりしてしまいました。

会の終盤には、新郎からのスピーチがあったのですが、迫真のスピーチ(もちろん演技じゃないですが)で新郎は鼻水でどろどろ。でも新婦への思いを紹介するところではきっちりと周りを泣かせる場面もありました。自分はそこもそうですが、その後の新婦の手紙にも感動しました。ところで一番すごいな、と思ったのは新婦のスピーチが「皆さん・・・」で始まったスピーチが、突然、「Yか、俺絶対に幸せにするからな!!」と恥ずことなく宣言したところです。人前でスピーチしている時、大勢を前にして一人対大勢の関係で話をしている人が、突然、大勢を切って、横にいる一人に話しかける、しかも大声で。これは高い心の高まりと高等な技術が無いとできないことだと思いました。

会は2次会の夜遅くまで続き、自分は3時頃には失礼して翌日は昼まで寝てしまいました。今、あらためてこの式の一通りを思い出した時、新郎親子のスピーチがダブったのでした。大勢の前でも一瞬のうちに一人に対して関心の先を変えられる、人の懐に入る潔さが素晴らしいお二人でした。自分には残念ながらそのような能力はありませんが、親と子が似るということを悪いように考えるのではなく、一番身近に暮らした人から受け継いだものが、その人の味となって人間の魅力を作っているのだと思いました。