食感

ゼラチンの勉強会に出てみた。

講師は神戸出身の山中さんという人だった。歳は30才ぐらいで、日焼けした顔に大きい鼻が印象に残る。全体の顔のバランスが良いので一般的に好印象といわれる人だろう。

そんな山中講師がゼラチンに就いて教えてくれた。

まずは製造方法。ゼラチンは動物由来のコラーゲンを分解して作る。もともとコラーゲンはたんぱく質の一種なので、出来たゼラチンはアミノ酸の集まりといえる。そして、ゼラチンは必ずプロリンというアミノ酸をある比率で含む為、プロリンの量を目安にゼラチンがどの程度あるのか測定するのだそうだ。

ゼラチンの食感への影響はゼリーで実際に試食しながら経験してみた。
一般的なゼラチンは35度程度で溶けることから、この溶け具合と添加量を調整することで、食品に添加した時の食感を変えることができるらしい。試しにこの日は最高に溶け具合が早いものと遅いもので比較していた。これが明らかに違う。すぐ溶けるほうがフルーチェだとすれば、遅く溶けるほうは硬いゼリーといった食感。
この例は簡単だが、このような条件の組み合わせで幾通りもの条件を積み重ねたものがノウハウとなって食品開発では重宝されることを知った。食品開発における裏方の現場をみた感じがした。